エンタープライズネットワークセキュリティソリューション

エンタープライズネットワークは、大企業のニーズを満たすために一群のコンピューターを接続して構築したものです。相互接続とインターネットへの接続が必要なデバイス数千台で構成されている場合もあります。しかし、エンタープライズネットワークはインターネットと違って公開されておらず、その利用は特定のユーザー、デバイス、施設に限定されています。

エンタープライズネットワークセキュリティとは、内部エンタープライズネットワークをサイバー攻撃から保護するソリューションと手法のカテゴリーをいいます。エンタープライズネットワークセキュリティでよく使われるツールには、アクセス制御、攻撃防止、マルウェア検出などがあります。

エンタープライズネットワークは、その規模とインフラの関係で安全確保が難しい場合があります。従来のエンタープライズネットワークは、ユーザーとデバイスを中央のセルフホスト型データセンターへ、物理的アプライアンス経由で接続していました。

それに対し、現代のエンタープライズネットワークは、ハイブリッド型やクラウド型の環境で構築されている場合が多く、オンプレミスとクラウドの両方のネットワークインフラを保護できるセキュリティアプライアンスやアプローチが必要です。

エンタープライズネットワークは、より堅牢なクラウド型セキュリティモデルを実装することによって保護できます。セキュアアクセスサービスエッジ（SASE）プラットフォームもその1つです。SASEネットワーキングモデルでは、主要なネットワークサービスとセキュリティサービスを統合することによって社内外の脅威から保護します。ソフトウェア定義WAN（SD-WAN）、セキュアWebゲートウェイ（SWG）、サービスとしてのファイアウォール（FWaaS）、クラウドアクセスセキュリティブローカー（CASB）、ゼロトラストネットワークアクセス（ZTNA）などです。

エンタープライズネットワークセキュリティのソリューションには、以下をはじめとするさまざまなテクノロジーとベストプラクティスが含まれます。

• アクセス制御：ID・アクセス管理（IAM）ソリューションなどのアクセス制御機能は、保護対象ネットワークへの無許可アクセスを防止し、内部脅威のリスクを低減するのに役立ちます。

• ユーザー認証： 多要素認証（MFA）はアクセス制御の一環で、ユーザーのアクセスとエンタープライズネットワーク内のラテラルムーブメントをさらに厳格に制限します。

• クラウド型ファイアウォール：ファイアウォールは、悪性ボットアクティビティ、脆弱性悪用、マルウェア攻撃など、さまざまなサイバー攻撃をブロックできます。

• DDoS攻撃軽減：ネットワーク層のDDoS攻撃対策で、ボリューム型のDDoS脅威をブロックします。

• データ損失防止：データ損失防止（DLP）のツールは、社内データがエンタープライズネットワークから抽出されないようにします。

• ブラウザ分離：ブラウザ分離ツールは、潜在的リスクがあるコードを分離してエンタープライズネットワーク外で実行することで、侵害されたWebサーバーを利用した攻撃を防止します。