オブジェクトストレージは、柔軟性とスケーラビリティに富んだクラウドストレージで、膨大な量の非構造化データを廉価で保存することができます。S3互換オブジェクトストレージとは、Amazon S3オブジェクトストレージサービスと互換性のあるクラウドストレージをいいます。互換性があるため、開発者や組織は既存のS3ツール、拡張機能、ライブラリを使ってデータオブジェクトを管理することができます。オブジェクトがS3非互換プラットフォームに保存されている場合も管理が可能です。
単一クラウドプロバイダーのツールとストレージを使っていると、そのプロバイダーにロックインされる可能性があります。
S3だけに依存すると、保存された データにS3外からアクセスするたびに高額のエグレス料金が発生します。
S3非互換のオブジェクトストレージの場合、社内ツールがS3非互換ツールであれば再設定や再選択が必要になるため、S3からの移行が難しくなります。
S3互換ストレージなら、ベンダーからベンターへのデータ移行や、別のオブジェクトストレージプロバイダーでのデータバックアップが簡単にできます。
オブジェクトを複数プロバイダーに保存したり、オブジェクトストレージデータベースを複製することによって柔軟性を確保し、必要に応じたクラウドプロバイダー変更を可能にします。
S3互換ストレージを導入すればベンダーを選ぶことができ、エグレス料金などのコストについてもコントロールを強化できます。
S3で既に使っているツール、ユーティリティ、プラグイン、拡張機能、インターフェースで、オブジェクトの検索と取得ができます。
CloudflareはR2オブジェクトストレージサービスで、さまざまなS3ツール、ライブラリ、拡張機能にアクセスするためのS3互換APIを提供しています。
R2にはエグレス料金がかかりません。課金は、保存データの総量とそのデータに対する2クラスの操作に基づいて行われます。
R2は、各バケットに検出不可能なバケット名を付け、ランダムなURLを使うことによって、強力なセキュリティを提供します。
R2は、「バケット作成」リクエストに最も近い利用可能なリージョンのバケットロケーションを自動的に選択します。世界120か国以上にロケーションがあるCloudflareグローバルネットワークを使えば、データを常にユーザーの近くに置いておくことができます。
SYBOはR2を導入し、インゲームキャンペーン用のクリエイティブアセットをサポートしています。同社のデザイナーは、かつては帯域幅とコストの制約に悩まされていました。しかし、R2でクリエイティブアセットをホストしている現在は、自社ゲームを最高品質に維持するために、デザイナーに大幅な創作の自由を与えられるようになっています。さらに、クリエイティブアセットを手頃な価格でユーザーに配信することも可能になりました。
Calienteは、Cloudflare Workers、Cloudflareグローバルネットワーク、その他のCloudflareプラットフォームと完全統合されたR2を使ってデータをエッジで保存し、ベンダーロックインやアクセスコストを回避しています。R2はエグレス料金がかからないため、毎月数千ドルの節約になっています。
Porsche Informatikはクラウドへ移行する際に、世界中のユーザーのために高い可用性と最適なパフォーマンスを確保する必要がありました。同社は、R2とWorkersを使ってエンドユーザーの近くでアプリケーションを構築し、実行することによって帯域幅コストを削減し、パフォーマンスとユーザビリティを大幅に改善しました。