TELUS

TELUSは、セキュリティ強化とデジタル体験向上、レガシーITの複雑性排除をCloudflareで実現

TELUSは急成長しています。カナダに本社を置くTELUS Corporationは、世界トップクラスのダイナミックなグローバルコミュニケーションテクノロジー企業で、有線、無線、インターネット、セキュリティ、エンターテイメント、テレビサービスなどで1900万を超える顧客を接続しています。また、健康技術、農業技術、エネルギー、スマートホーム技術などの新分野への拡大も行っています。

競争の激しい市場で成功するため、TELUSのテクノロジーリーダーは世界一流のエンジニアリング組織の構築に注力しています。そのチームは、革新的な製品を開発し、カナダ全土および世界各地の顧客に優れたデジタル体験を提供する責任を負っています。

ITの複雑性の問題に取り組みつつ、高価値の標的を防御

TELUSは現在、主要なワークロードをオンプレミスのデータセンターからクラウドへ移行するなどの技術投資を行っています。「クラウドへの移行により、ペースアップとサービス品質向上の素晴らしい機会を作ることができます。」と、TELUSのプラットフォーム担当ディレクターSteve Tannock氏は述べています。

しかし、クラウド移行やその他のイニシアチブは、同社の攻撃対象領域を拡大し、セキュリティ上の課題を増幅させる可能性もあります。「TELUSは攻撃者にとって価値の高い標的です。特に、分散サービス妨害（DDoS）攻撃は量、質、巧妙さが増す一方です。それらの脅威への対策が最優先課題です。」（Tannock氏）

もう1つの課題はITとセキュリティの環境が混在することですが、これは同社が買収による成長を遂げたことが一因です。「当初、当社の保護は断片的で不均一なものでした。チーム、アプリケーション、領域ごとに独自のソリューションがありました。中には物理的アプライアンスとして提供され、クラウドを使うアプローチにはそぐわないソリューションもありました。」（Tannock氏）

このようなセキュリティ環境の複雑さはインシデント対応の遅れを招き、従業員の定着率にさえ影響を及ぼしました。「軽減されないDDoS攻撃が増加していました。チームはオンコール時間が増えてストレスが募り、疲弊していました。会社を保護する方法を根本的に見直す必要がありました。」（Tannock氏）

Cloudflareでセキュリティ強化とツール統合

セキュリティ戦略を根本的に変えるため、TELUSはCloudflareとの協働を始めました。TELUSチームは、攻撃阻止と悪性ボットの活動防止のため、DDoS攻撃対策とボット管理機能を実装しました。Cloudflare Advanced Certificate Managementもデプロイし、手動管理不要のTLS証明書でアプリケーションを保護しました。さらに、 Cloudflareのコンテンツ配信ネットワーク（CDN）が、あらゆる場所のユーザーに優れた体験を提供するのに役立っています。

Cloudflareへの移行はTELUSチームに大変好評でした。「チームメンバーの多くが前職でCloudflareを使っており、TELUSでCloudflareへの移行が決まった時は、強力なエンジニアリングを重視する企業と共に働けることを大変嬉しく思いました。私たちは、Cloudflareのエンジニアリングファーストの企業文化に強く共感しているのです。」（Tannock氏）

Cloudflareは、1つに統合したコネクティビティクラウドを提供しています。それがセキュリティツールを統合する機会であることに、TELUSチームはすぐ気付きました。「統合によって軽量化と高速化が実現し、問題にもより迅速に対応できます。また、管理するツールが少ないため、チームの認知負荷も軽減されます。」（Tannock氏）

3年間で1180万カナダドルの直接コストを削減

セキュリティツールの統合は、目に見えるコスト削減効果を出しています。「以前のセキュリティプロバイダーでは、コストの増大と投資収益率の低下を経験していました。Cloudflareに移行したことで、3年間で1180万カナダドルの直接コスト削減を見込んでいます。これは当社にとっては大幅な節約です。」

また、TELUSでは、スタッフの超過勤務の必要性が減ったことでオペレーションコストの削減にも成功しています。「今年は最初の5か月で、前年までのレベルに比べ100時間以上の残業時間を削減できました。これは、コスト削減であると同時に、チームメンバーの生活の質の向上でもあり、本当に素晴らしい成果です。」と、Tannock氏は述べています。

緊急インシデントに費やす時間が減り、戦略的優先事項に費やす時間が増加

Cloudflareのセキュリティ機能の導入により、TELUSチームは以前より多くの攻撃を自動的に軽減しており、高トラフィックイベント1件あたりの攻撃処理時間が95%短縮されました。「2年前のブラックフライデーは火消しに48時間かかりました。去年は当社を標的とする攻撃が増加したにもかかわらず、1件を除くすべての攻撃をCloudflareが自動的に軽減しました。残りの1件は、当社で設定ルールをすばやく追加して1時間以内に阻止しました。」

可視性が高まったことで、TELUSチームは脅威がエスカレートする前に対処できるようになりました。「Cloudflareのダッシュボードで問題箇所を簡単に確認でき、新ルールをすばやく設定することによって脅威の監視やブロックが可能になります。Cloudflareは当社の働き方を真に変革しました。今では戦略的プロジェクトにもっと時間を割くことができます。」と、Tannock氏は述べています。

より優れたパフォーマンスで顧客体験を向上

TELUSでは、Cloudflareのセキュリティ機能が脅威対策に使われ、CloudflareのネットワークがWebサイトやアプリのデジタル体験改善に役立っています。「私たちは常にお客様の体験について考えています。CloudflareをWebサイトに導入したら、たちまちページ応答時間が1.4秒速くなりました。これは当社にとって大きく、お客様も実感できる顕著な改善です。」（Tannock氏）

Cloudflareへ移行して以来、ページ読み込み時間が平均65%短縮されました。Tannock氏のチームは今後さらに40%の短縮を見込んでいます。「目標は、当社のすべてのプロパティを2秒未満で読み込めるようにすることです。2年前は平均約10秒かかっていました。現在は3.5秒です。Cloudflareと協働すれば目標達成は可能だと思います。」（Tannock氏）

TELUSチームは、そのパフォーマンス目標をアプリをエッジに移動させることによって達成したいと考えています。「Cloudflare Workersを使ってユーザーにより近い場所からアプリを配信する方法を模索しています。カナダは大きな国ですが、西海岸、東海岸、中部のどこであろうと、高い応答性を保証したいと考えています。あらゆる場所のお客様により高速な体験を提供できるように、Cloudflareと共にソフトウェアの提供方法を再考しています。」（Tannock氏）

分散型ワークフォースを保護し、継続的イノベーションを可能に

また、TELUSチームは、従業員が企業のオフィス、小売店舗、コールセンターなど勤務場所にかかわらず効果的に保護されるようにするため、ゼロトラストのセキュリティアプローチについても検討してきました。「TELUSではワークフォースが全世界に分散しており、従業員を確実に保護し、適切なレベルのネットワークアクセスを提供できるようにする必要があります。Cloudflareのコネクティビティクラウドは、強固なセキュリティを維持しつつ、世界中の当社従業員のエンパワーメントを実現すると信じています。当社はどこからでも常に優れたサービスを提供し、革新的な製品を開発することができます。」（Tannock氏）