EurovisionはDDoS攻撃でサービスを停止。 Cloudflareがオンラインに復帰させました。
1956年から毎年開催されてきたユーロビジョン・ソング・コンテストは、2013年には全世界で1億7千万人のテレビ視聴者を達成しました。この番組では、約40か国から集う参加者がオリジナル曲を披露し、一般投票と全国審査員の投票が合算されて、準決勝から決勝に進む参加者が決まります。過去のユーロビジョン・ソング・コンテストの優勝者には、カナダで最も売れている歌手の一人であるセリーヌディオンや、同番組参加グループの中で最も成功したABBAがいます。このコンテストは1年かけて進められ、準決勝と決勝が実施される最後の1週間が、最も緊張するエキサイティングな1週間になります。
EurovisionからCloudflareへのSOS
2012年のユーロビジョン・ソング・コンテストでは、1年を通してWebサイトに最大のトラフィックが集中する準決勝の期間中、Eurovision.tvは大規模DDoS攻撃の標的になりました。 「この時、弊社が依頼しているコンテンツ配信ネットワークプロバイダーは、攻撃をほとんど緩和することができず、また、弊社は当時CDNを使用していたため、提携先のホストのフィルタリングもほぼ機能しませんでした」と、EBU/EUROVISIONでユーロビジョン・ソング・コンテストのプロジェクトデベロッパーを担当するWouter van Vliet氏は述べています。 「最初の一波の攻撃トラフィックは、弊社CDNが実装するブロック法で緩和できましたが、攻撃が高度化するにしたがいCDNでは対処がまったくできなくなりました。」
Wouter氏と彼のチームは、数か月前からCloudflareの存在を知っており、当時から、追加のセキュリティや保護が必要になればCloudflareのサービスを利用しようと考えていました。 そして、その時は想像よりもはるかに早く訪れました。 1年で最も重要な期間である決勝イベントのわずか数日前、欧州の人気テレビ番組のメインサイトがダウンしたとき、EurovisionはCloudflareの利用を決めました。 決定は速やかになされました。
最初の準決勝の日程中、ユーロビジョン・ソング・コンテストのファンが、コンテストの結果チェックやコンテストのストリーミング視聴のためにWebサイトにアクセスしました。 サイトのサービスが中断していたため、世界中からEurovision.tvにアクセスした訪問者が結果やストリーミングにアクセスすることは困難になりました。 ユーロビジョン・ソング・コンテストは少しでも早く、サービスを復帰させオンラインに戻す必要がありました。
そのため、ユーロビジョン・ソング・コンテストはCloudflareに支援を求めました。CloudflareはDDoS攻撃の被害を軽減し、サイトはオンラインに復帰しました。編集チームとEurovision.tvの訪問者は、すぐにサイトが復帰したことに気づきました。van Vliet氏は、「サーバーの容量にもまた余裕が出たこともわかりました。あの時点から弊社のビジネスは順調に進んでいます。Cloudflareで弊社プラットフォームの安定性が大きく改善したことは、私たちにとって大きな価値です。」と述べています。
Cloudflareは答えを示し、検索と救助以上のものを提供
Cloudflareは、DDoS攻撃を軽減しただけでなく、Eurovision.tvのパフォーマンスを向上し、読み込み時間の点でも、訪問者の誰の目にも明らかな改善を実現しました。 Cloudflareがセキュリティとパフォーマンス面に対応してくれたことで、ユーロビジョン・ソング・コンテストは古いCDNサービスの使用を止め、すべてをCloudflareにお任せすることになりました。
ユーロビジョン・ソング・コンテストでは、利用するサービスの数を増やすにつれ、ライブに役立つ機能がほかにもあることに気づきました。 Eurovision.tvでは、Page Rulesを使用してCloudflareのエッジにより多くのコンテンツをキャッシュすることで、世界規模のイベント開催中の最新情報への更新を犠牲にすることなく配信速度を向上させることができました。 CloudflareのPage Rulesを利用すると、Cloudflareとのやりとりをページ単位で細かに管理できるようになります。
「攻撃緩和とCDNの組み合わせのパ ワーを感じています。 Cloudflareチームの素晴らしいサポートを受け、特にピーク期間である5月のサポート中には、トラフィック量に関わらずサイトを安定して運用できるという安心感を得ることができ、実際に問題なくサイト運用を継続することができました。」